これから起業をするのにEC事業の選択はアリか?実際にやってみたリアルを含めて解説

起業(M&Aへの道)

これから起業を考えている方は、どんな事業で企業しようと悩んでいる人も多いと思います。1つの選択肢として、EC事業(ネットでモノを販売する事業)があります。

そこで、この記事では「EC事業ってどうなんだろう?」と疑問を持つ方に向けて、同期3人でEC業界未経験から現在法人5期目(5年目)で現役でEC事業を経営している筆者(弊社)が体験談も交えて述べていきます。

筆者自身も会社員を辞め、同期と一緒に起業した際に最初に選んだのがEC事業でした。

結論から言うと、EC事業は「アリ」ですが、想像以上に泥臭くて厳しい世界です。ここでは、実際にやってみたからこそ分かったリアルをお話しします。

なぜECを選んだのか

まずはじめに、弊社は起業当初なぜ、EC事業を選択したのかについてお伝えします。

弊社は起業当初、「AIやデータ分析」×「EC事業」という、新しい領域での企業を考えていました。

詳細は以下の記事で述べていますので、気になる方は見てみてください。

同期4人の挑戦から始まった起業ストーリー|大企業の社内制度から独立までの軌跡
大企業の新規事業制度への挑戦から始まり、悔しさをバネに仲間4人で副業起業へ。1Kの部屋に詰まった段ボール、不慣れな広告運用、深夜の会議――そんな創業初期のリアルな軌跡と挑戦の原点を紹介します。

結果的に「AIやデータ分析」というものは実現ができなかったのですが、これから伸びるカテゴリを選択することで、市場も大きくなるであろう算段のもと、突き進むことに。

実際にEC事業をやってみて感じたメリット

やってみて感じたのは、お客様の反応がダイレクトに伝わる面白さです。

  • 注文が入ると、シンプルに嬉しい
  • レビューやリピート購入で「役に立てた」と実感できる
  • データを見ながら広告やサイト改善を回せる
  • 在庫や物流も外注できるため、仕組み化や、改善の余地がある

自社の商品が売れたときの手応えは、会社員時代の仕事では味わえない種類のものがあります。これはEC事業の大きな魅力だと思います。

また、これはEC事業に限った話ではないですが、お客様から直接感謝されたり、弊社の商品が役に立ったと言われるとやっていて良かったなと思えます。

直面したリアルな課題

ただし、当然ながら良いことばかりではありません。

実はEC事業では以下の様な課題となる点も多いのが実態です。

  1. 広告費が重い
     Google広告やInstagram広告がメインとなるのですが、想像以上の広告費を費やすことになります。CPA(顧客獲得単価)、いわゆる1商品を買ってもらうのに、費やす広告費は想定以上に高いです。こちらも商品カテゴリ、商材によって大きくことなるのですが、弊社のCPAは1万円程です。
  2. 利益率が薄くなりやすい
     原価+広告費+物流費を差し引くと、残る利益は思ったより少ないこともしばしばです。特に起業初期は資金繰りがシビアになります。
  3. 地味な作業が多い
     広告のクリエイティブ(画像)や商品ページの改善、問い合わせ対応、返品処理…。派手さはなく、むしろ「泥臭い地道な作業」の積み重ねです。
  4. モールと自社サイト、どちらに注力するか問題
     Amazonや楽天などモールに出せば売れる可能性は広がるけど、手数料が重い。自社ECに集中すればブランディングはできるけど集客が大変。このバランスは常に悩まされます。弊社は結果的には利益率の高い自社ECをメインにしています。

EC事業が向いている人・向いていない人

実際に筆者もやってみて感じたのは、EC事業には向き・不向きがあるということです。

向いている人

  • マーケティングに興味がある人
  • 小さくテストして改善を回せる人
  • コツコツと地味な作業を続けられる人
  • 数字を見ながら戦略を練るのが好きな人

向いていない人

  • 「一発当てたい」と思っている人
  • 作業を積み重ねるのが苦手な人
  • 広告やマーケティングに投資したくない人
  • 売れる仕組みを作る前に飽きてしまう人

EC事業をやってみて学んだこと

実際に走らせてみて痛感したのは、「売れる商品」より「売れる仕組み」が大事ということ。

  • 自己流でやると時間もお金も溶ける
  • 成功している事例を徹底的に真似してから改善する方が早い
  • 広告運用やマーケティングの知識は必須
  • 在庫を持つならキャッシュフロー管理を徹底しないと危険

EC事業は「思いつき」や「勢い」だけでは続けられません。継続的に売れる仕組みをどう作るかが、成否を分けます。

起業の事業内容はどう選ぶべきか?

「ECは厳しい」という話をすると、「では起業では何をやればいいの?」と疑問が浮かびますよね。

筆者自身の経験から言えるのは、事業内容を選ぶときに大事なのは以下の3つです。

  1. 市場があるか
     需要がなければどれだけ頑張っても売れません。
  2. 自分が続けられるか
     起業は泥臭い作業の連続。好き・得意・興味がある領域でないと長続きしません。
  3. 強みを活かせるか
     自分たちだからこそできることは何か? 他社にない強みをどう作れるか?

つまり、事業内容の選び方は「やりたいこと」と「やれること」また、「売れるもの」の交差点を探すのが余地思います。

結論:EC事業は「あり」だが覚悟が必要

起業の選択肢としてEC事業は間違いなく「アリ」です。
ただし、「誰でも簡単に稼げる」という幻想を持って始めると痛い目を見ます。

  • 本気でマーケティングに取り組む覚悟
  • 泥臭い作業を続ける忍耐力
  • キャッシュフローを見ながら資金繰りをコントロールする冷静さ

これらがないと、事業として成立させるのは正直、難しいです。

ECに限らず、事業内容を選ぶ際には「市場」「継続力」「強み」を冷静に見極めること。
僕自身、ECを選んだからこそ得られた学びがあり、厳しさも実感しています。

もし「起業するならECはどう?」と聞かれたら、筆者はこう答えます。

「全然アリです。ただし、戦略と覚悟を持つこと。そして、事業内容(どんな商品を販売するか)は慎重に考えることが大事」

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